※本記事は2026年7月22日時点で各制度の公式サイト・公募要領に掲載されている情報をまとめた情報提供です。締切・要件は変更されることがあります。申請前に必ず公式サイトでご確認ください。
補助金は「知らなかった」ではなく「気づいたときには締切が過ぎていた」で取り逃すことがほとんどです。しかも制度ごとに事務局が違い、締切の告知場所もバラバラです。
そこでこの記事では、2026年7月〜12月に締切がある中小企業向けの主な制度を、締切が早い順に一覧にしました。金額や要件の詳細ではなく、まず「いつまでに動くか」を1枚で把握するための記事です。
制度そのものの全体像は「2026年に中小企業が使える補助金・助成金まとめ」で解説しています。
一覧:締切が早い順(2026年7月〜12月)
| 締切日時 | 制度名 | 補助上限額 | 補助率 |
|---|---|---|---|
| 2026年7月24日(金)17:00 | 事業承継・M&A補助金(15次公募) | 枠・類型により異なる | 枠により異なる |
| 2026年7月31日(金)17:00 | 中小企業省力化投資補助金〈一般型〉第7回 | 最大8,000万円(大幅な賃上げ時は1億円) | 1/2(小規模事業者等は2/3) |
| 2026年8月25日(火)17:00 | デジタル化・AI導入補助金2026 | 450万円(通常枠) | 1/2以内(条件を満たす場合2/3以内) |
| 2026年10月30日(金)18:00 | 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回 | 最大7,000万円(賃上げ特例時9,000万円) | 1/2(小規模事業者・再生事業者は2/3) |
| 2026年11月末ごろ(下記参照) | 業務改善助成金 | 最大600万円 | 3/4または4/5(賃金水準による) |
| 2026年12月15日(火)17:00 | 小規模事業者持続化補助金〈一般型・通常枠〉第20回 | 50万円(特例併用で最大250万円) | 2/3 |
締切時刻は「17:00」「18:00」で厳格に切られます。 電子申請システムは締切時刻を過ぎると受付を停止し、理由を問わず受け付けられません。締切直前はアクセスが集中するため、前日までの提出が現実的な目標になります。
直近の2つ:7月中に締切が来るもの
① 事業承継・M&A補助金(15次公募)|2026年7月24日(金)17:00
事業承継やM&Aをきっかけに、設備投資・専門家費用・廃業費用などを支援する制度です。15次公募は2026年6月19日(金)に受付を開始し、7月24日(金)17:00が申請期限とされています。
枠が4つ(事業承継促進枠/専門家活用枠/廃業・再チャレンジ枠/PMI推進枠)に分かれ、枠と類型によって補助上限額・補助率が変わります。金額は必ず自分が使う枠の公募要領で確認してください。
公式情報:事業承継・M&A補助金(中小企業庁/事務局) https://shoukei-mahojokin.go.jp/
② 中小企業省力化投資補助金〈一般型〉第7回|2026年7月31日(金)17:00
人手不足への対応として、省力化につながる設備投資やシステム構築を支援する制度です。一般型の第7回公募は2026年7月1日(水)10:00に申請受付を開始し、7月31日(金)17:00が締切とされています。
補助上限額は従業員規模で変わります。従業員101人以上の区分で最大8,000万円、大幅な賃上げを行う場合は最大1億円まで引き上げられます。補助率は中小企業1/2(大幅な賃上げ時2/3)、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者は2/3です。
公式情報:中小企業省力化投資補助金〈一般型〉(中小企業基盤整備機構) https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/
秋以降:準備期間があるもの
③ デジタル化・AI導入補助金2026|次の締切は2026年8月25日(火)17:00
長く「IT導入補助金」と呼ばれてきた制度の現行名称です。公式の事業スケジュールでは、次の締切分が2026年8月25日(火)17:00、交付決定日が2026年10月7日(水)(予定)と公表されています。
通常枠の補助上限は450万円ですが、450万円の帯(150万円〜450万円以下)に入るには4プロセス以上のITツール導入と賃上げ目標の達成が必要です。1プロセス以上であれば上限は150万円未満の帯になります。
制度の詳細は「デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)」で公募要領の記載に沿って整理しています。
公式情報:事業スケジュール|デジタル化・AI導入補助金2026 https://it-shien.smrj.go.jp/schedule/
④ 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回|2026年10月30日(金)18:00(※7月17日に日程変更)
2026年に再編された制度です。従来の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」(ものづくり補助金)は第23次公募をもって受付を終了し、「中小企業新事業進出補助金」と一本化されて、この名称になりました。旧名称のまま検索すると新しい情報にたどり着けないので注意してください。
この制度は、2026年7月17日に第1回公募のスケジュールが変更されています。公式サイトのお知らせに「第1回公募のスケジュールを変更しました」「第1回 公募要領PDFを更新しました」の2件が同日付で掲載されており、変更後の日程は次のとおりです。
| 項目 | 変更前 | 変更後(現行) |
|---|---|---|
| 申請受付開始 | 2026年8月31日(月) | 2026年9月30日(水) |
| 申請締切 | 2026年9月30日(水)18:00 | 2026年10月30日(金)18:00(厳守) |
| 採択発表 | 2026年12月(予定) | 2027年1月(予定) |
7月17日より前に公開された解説記事には変更前の日程(9月30日締切)が載っています。準備スケジュールを組んでいる場合は、公式サイトのスケジュールページで確認し直してください。
枠は3つあり、補助上限額は次のとおりです。
| 枠 | 補助上限額 | 賃上げ特例適用時 | 補助率 |
|---|---|---|---|
| 革新的新製品・サービス枠 | 最大2,500万円 | 最大3,500万円 | 1/2(小規模事業者・再生事業者は2/3) |
| 新事業進出枠 | 最大7,000万円 | 最大9,000万円 | 1/2 |
| グローバル枠 | 最大7,000万円 | 最大9,000万円 | 2/3 |
締切まで3か月ありますが、事業計画の作成に時間がかかる制度です。受付開始の9月末から準備を始めるのでは間に合いません。
公式情報:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(中小企業基盤整備機構) https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/
⑤ 業務改善助成金|受付は2026年9月1日から・期限は「最低賃金の発効日前日」か11月末の早い方
事業場内の最低賃金を引き上げ、あわせて生産性向上の設備投資を行う中小企業向けの助成金です(厚生労働省)。
2026年度(令和8年度)は運用が変わっており、申請受付が2026年9月1日開始に集約されました。申請期限は「各都道府県の地域別最低賃金の発効日の前日」または11月末のいずれか早い日とされています。発効日は都道府県ごとに違うため、自社の事業場がある都道府県の発効日を必ず確認してください。
助成上限額は最大600万円、助成率は引き上げ前の事業場内最低賃金の水準によって3/4または4/5です。
この助成金の最大の注意点は「事後申請ができない」ことです。設備を導入してから申請することはできません。必ず申請・交付決定が先、発注や工事は後です。
公式情報:業務改善助成金(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html
⑥ 小規模事業者持続化補助金〈一般型・通常枠〉第20回|2026年12月15日(火)17:00
小規模事業者の販路開拓・業務効率化を支援する制度です。第20回公募は2026年11月5日に申請受付を開始し、12月15日(火)17:00が締切とされています。
補助上限は通常50万円、補助率2/3。インボイス特例で+50万円、賃金引上げ特例で+150万円が加算され、両方を満たすと最大250万円になります。
この制度で最も多い失敗が、様式4の締切です。 商工会・商工会議所が発行する「事業支援計画書(様式4)」は申請に必須ですが、その発行受付締切は2026年12月4日(金)と、申請締切より11日早く設定されています。実質的な締切は12月4日だと考えてください。
公式情報:小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>(商工会地区 事務局) https://official.jizokukanb.com/
締切がない制度:厚生労働省の助成金
雇用・人材育成系の助成金(キャリアアップ助成金、人材開発支援助成金など)は、公募締切がなく通年で受け付けられています。「締切がないから後回し」になりがちですが、こちらには別の期限があります。
- 計画届・計画書は「実施前」に出す:正社員化や訓練を始めてしまった後では対象になりません。人材開発支援助成金は訓練開始日の1か月前までに計画届の提出が必要です。
- 支給申請にも期限がある:たとえばキャリアアップ助成金(正社員化コース)は、転換後6か月分の賃金を支払った日の翌日から起算して2か月以内が支給申請期間です。
金額や要件はコース・年度で改正が入るため、着手前に必ず厚生労働省の最新ページで確認してください。
公式情報:キャリアアップ助成金(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html 公式情報:人材開発支援助成金(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html
申請前に必ず見る3点(制度共通)
締切に間に合っても、この3つで落ちるケースが多くあります。
1. GビズIDプライムは「先に」取る
上記の補助金はほぼすべて電子申請システム(GビズIDプライムのアカウントが必要)からの申請です。アカウント取得には審査・郵送を伴い時間がかかります。締切間際に取り始めると間に合いません。制度を検討し始めた日に取得手続きを始めるのが正解です。
2. 交付決定「前」の発注は対象外
補助金の原則は、交付決定を受けてから発注・契約・支払いです。先に設備を買ってしまうと、採択されても対象経費として認められません。「良さそうだから先に導入して、後で申請する」は最も多い失敗です。
3. 実績報告にも期限がある
採択されて終わりではありません。事業を実施したあとの実績報告の期限が設定されており、これを過ぎると補助金が支払われません。申請時点で、事業実施期間と実績報告期限をセットでカレンダーに入れておいてください。
まとめ
| 動くタイミング | 対象 |
|---|---|
| 今週中 | 事業承継・M&A補助金(7/24)、省力化投資補助金〈一般型〉(7/31) |
| 8月中 | デジタル化・AI導入補助金(8/25) |
| 9月に入ったらすぐ | 業務改善助成金(9/1受付開始・期限は最低賃金の発効日前日)、新事業進出・ものづくり(9/30受付開始) |
| 10月 | 新事業進出・ものづくり 第1回(10/30締切) |
| 11月〜12月 | 小規模事業者持続化補助金 第20回(様式4は12/4) |
コスト系の支援(電気・ガス料金やガソリン)は補助金とは別枠で動いています。あわせて「電気・ガス料金の支援」「ガソリン補助(激変緩和措置)」も確認しておくと、下半期のコスト計画が立てやすくなります。
本記事は公表資料に基づく情報提供です。個別の申請可否・要件の判断については、各制度の公募要領と事務局の案内をご確認ください。


