特定技能の登録支援機関を変更する手順|届出は14日以内・参考様式3-3-1号【2026】

特定技能の登録支援機関を変更する際の届出期限14日以内と参考様式番号を示す図 Visa

※本記事は2026年7月22日時点で出入国在留管理庁が公表している情報にもとづく情報提供です。最新の様式・要件は必ず公式サイトでご確認ください。

特定技能1号の外国人を受け入れている企業の多くは、支援業務を登録支援機関に委託しています。ところが運用が始まって数年が経ち、「支援が形だけになっている」「費用が見合わない」「自社の分野に詳しくない」といった理由で、委託先を変えたいという相談が増えています。

登録支援機関は変更できます。ただし、変更したこと自体を届け出る義務は、登録支援機関ではなく受入れ企業(特定技能所属機関)にあります。ここを新しい支援機関任せにして届出漏れを起こすと、受入れ企業側の義務違反になります。

この記事では、変更の手順と、どの様式で・いつまでに・誰が出すのかを整理します。

制度の全体像は「特定技能1号と2号の違い」「特定技能の対象分野」で解説しています。


変更を検討する典型的なケース

きっかけよくある背景
支援が形骸化している定期面談が実施されていない・記録が残っていない
費用が見合わない月額の委託料に対して実際の支援量が少ない
分野の知識が足りないConstructionRestaurant industryなど、分野固有の運用に対応できていない
支援機関側の事情登録の取消し・辞退、事業終了
自社で支援したい体制が整い、委託をやめて自社支援に切り替える

支援体制が整わないまま放置すると、支援計画の適正な実施ができていないと評価され、受入れそのものが続けられなくなる可能性があります。「変えるかどうか迷っている」状態を長く続けないことが実務上は重要です。


変更の手順(4ステップ)

ステップ1:新しい登録支援機関を選ぶ

登録支援機関は出入国在留管理庁が公表している登録簿で確認できます。選ぶときは、少なくとも次を確認してください。

  • 登録が有効か(登録には5年の有効期間があり、更新されているか)
  • 対応言語(受け入れている外国人の母語に対応できるか)
  • 分野の実績(自社と同じ分野での支援実績があるか)
  • 支援の実施方法(対面か、オンラインか、面談の頻度と記録の残し方)

ステップ2:契約を切り替える

現在の支援委託契約を終了し、新しい支援機関と支援委託契約を締結します。支援に空白期間を作らないことが原則です。1号特定技能外国人への支援は継続的に実施される必要があるため、旧契約の終了日と新契約の開始日が離れていると、その期間の支援が実施されていない状態になります。

ステップ3:1号特定技能外国人支援計画を変更する

委託先が変われば、支援計画に記載された支援の実施体制も変わります。支援計画に変更が生じた場合、受入れ企業は支援計画の変更に係る届出を行う必要があります。

ステップ4:出入国在留管理庁に届け出る

契約と支援計画、それぞれについて届出が必要です。次章で様式と期限を整理します。


届出:14日以内・様式は3-3-1号/3-3-2号

支援委託契約に係る届出

支援委託契約を新たに締結したとき・変更したとき・終了したときは、その事由が生じた日から14日以内に届け出ます。

場面参考様式
支援委託契約を変更した場合参考様式第3-3-1号
支援委託契約を終了した/新たに締結した場合参考様式第3-3-2号
共通参考様式第3-3号(別紙)

登録支援機関を変更する場合は、旧契約の終了と新契約の締結の両方が発生します。どの様式が必要になるかは、契約の切り替え方によって変わるため、提出前に管轄の官署または公式ページで確認してください。

公式情報:出入国在留管理庁「特定技能所属機関による支援委託契約に係る届出」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/nyuukokukanri07_00189.html

支援計画の変更に係る届出

1号特定技能外国人支援計画に変更が生じた場合も、事由が生じた日から14日以内です。

提出書類参考様式
届出書参考様式第3-2号
別紙参考様式第3-2号(別紙)
支援計画書参考様式第1-17号

公式情報:出入国在留管理庁「特定技能所属機関による支援計画変更に係る届出」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/nyuukokukanri07_00188.html

届出義務者は「受入れ企業」

ここが最も間違えられるポイントです。これらの随時届出を行うのは特定技能所属機関(受入れ企業)であり、登録支援機関が代わりに届け出ることはできません。

「新しい支援機関がやってくれる」と考えて誰も出さなかった、というのが典型的な届出漏れのパターンです。契約を切り替える段階で、社内の誰が・いつまでに出すかを決めておいてください。

提出方法

  • インターネット:出入国在留管理庁電子届出システム
  • 窓口:特定技能所属機関の本店の住所を管轄する地方出入国在留管理官署
  • 郵送:同上

引き継ぎで抜けやすいもの

① 年1回になった定期届出(2025年4月以降の運用変更)

特定技能の定期届出は、四半期ごとから年1回に変更されました。対象期間は4月1日〜翌年3月31日で、提出期間は翌年度の4月1日〜5月31日です。

変更が意味するのは、「1年分をまとめて報告する」=支援機関が途中で変わった年度は、前半と後半で支援した機関が違うということです。旧支援機関から面談記録・支援実施状況の記録を必ず引き継いでおいてください。契約が終了したあとに旧機関へ資料を求めても、対応してもらえるとは限りません。

引き継ぐべき記録の例:

  • 定期面談の記録(実施日・面談者・内容)
  • 生活オリエンテーションの実施記録
  • 日本語学習の支援状況
  • 相談・苦情への対応記録
  • 住居確保や公的手続への同行の記録

② 支援の空白期間

前述のとおり、契約の切れ目に支援の空白を作らないようにします。とくに定期面談の周期が旧機関と新機関でずれると、記録上「実施されていない期間」が生まれます。

③ 外国人本人への説明

支援担当者が変わることは、本人にとっては相談相手が変わるということです。緊急時の連絡先を含め、新しい支援体制を本人が理解できる言語で説明しておく必要があります。


自社支援(委託せずに自社で支援する)に切り替える場合

登録支援機関への委託をやめ、受入れ企業自身が支援を実施するという選択肢もあります。この場合、支援業務を適正に実施できる体制があることが求められます。

具体的には、支援責任者・支援担当者を選任し、外国人が理解できる言語で支援を実施できる体制を確保する必要があります。委託料はなくなりますが、面談の実施と記録、定期届出の作成をすべて自社で担うことになります。「コストが浮く」だけで判断すると、実務の負担で続かなくなるケースがあります。

自社支援に切り替える場合も、支援計画と支援委託契約の終了について同じ14日以内の届出が必要です。


まとめ

やること期限様式誰が
支援委託契約の変更事由発生から14日以内参考様式第3-3-1号受入れ企業
支援委託契約の終了・新規締結事由発生から14日以内参考様式第3-3-2号受入れ企業
支援計画の変更事由発生から14日以内参考様式第3-2号(+第1-17号)受入れ企業
定期届出対象期間の翌年度4月1日〜5月31日定期届出の様式受入れ企業

登録支援機関の変更でつまずくのは、契約の切り替えそのものよりも、届出の主体と期限、そして記録の引き継ぎです。委託先を変える判断をした時点で、この3つを同時に決めておくと安全です。

本記事は公表情報にもとづく一般的な情報提供です。個別の手続き・要件の判断については、出入国在留管理庁の公式ページおよび管轄の地方出入国在留管理官署の案内をご確認ください。

公式情報:出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/nyuukokukanri10_00002.html

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