「外国人入居者は家賃を滞納しやすいのでは」——賃貸オーナーからよく聞かれる不安です。しかし実際のデータを見ると、外国籍だからといって滞納率が特別高いわけではありません。それでも不安が残るなら、Rent guarantee companyを正しく使うことで、リスクの大部分をカバーできます。この記事では、保証会社の仕組みと、オーナーが取るべき対策を整理します。
※ 本記事の情報は2026年7月時点のものです。実際の運用基準や最新情報は各自治体・窓口へ確認してください。
「ほぼ全額カバー」の正確な意味
滞納リスクを抑えるには、入居前の保証会社選びが重要です。候補整理には外国人入居者向け家賃保証会社5選と保証会社比較を確認し、審査段階では外国人賃貸審査の必要書類をそろえておくことが実務上の予防策になります。
家賃保証会社は、入居者が家賃を滞納した際に「代位弁済」という形でオーナー(または管理会社)に立て替え払いを行います。カバーされる範囲はプランによって異なりますが、一般的には次のようなものが含まれます。
- 毎月の家賃・共益費・管理費・駐車場代
- (プランにより)原状回復費用、残置物処分費用
- (プランにより)訴訟費用(弁護士費用含む)、違約金
ここで重要なのが、「保証限度額」という上限の存在です。保証限度額は通常月額賃料等の12〜24ヶ月分に設定されており、この範囲内であれば滞納された家賃は全額(100%)カバーされます。逆に言えば、限度額を超える滞納分や、契約上保証対象外の費用については自己負担となる可能性があります。
正確な理解:「ほぼ全額」ではなく「保証限度額の範囲内で家賃滞納を全額カバー」というのが正しい表現です。契約前にプランの保証範囲・限度額を必ず確認しましょう。
外国人入居者は本当に滞納しやすいのか
結論から言うと、外国籍であることと家賃滞納率の高さに、統計的な相関は確認されていません。国土交通省の関連調査でも、外国人入居者の滞納率は日本人とほぼ同水準とされています。
それでもオーナーの間で不安の声が根強いのは、実態というより意識的なギャップが主な要因です。
- 連帯保証人(日本国内の親族等)を確保しにくい
- 言葉の壁でコミュニケーションが取りづらい
つまり、不安の正体は「滞納リスクそのもの」より「万一の際に連絡・回収がスムーズにいくか」という懸念です。ここを解消する仕組みが、家賃保証会社の活用です。
オーナーが取るべき3つの対策
① 家賃保証会社の利用を必須化する
入居審査の段階で保証会社の利用を条件にすることで、連帯保証人の有無に左右されずリスクを移転できます。可能であれば国交省の「家賃債務保証業者登録制度」に登録された業者を選ぶと、一定の業務基準(資本金要件・取立制限・情報開示等)を満たしていることが確認できます。この登録制度自体は任意のため、未登録の業者も存在する点は留意してください。
② 多言語対応で契約時のトラブルを未然に防ぐ
契約時の重要事項説明や、ゴミ出し・生活ルールなどの案内を多言語で行うことで、「知らなかった」による摩擦を減らせます。国交省が提供する多言語対応の契約書式なども活用できます。
③ 緊急連絡先を確実に確保する
保証会社の利用に加えて、緊急連絡先(勤務先・知人等)を入居時にきちんと確認しておくことで、万一の際の連絡経路を確保できます。
よくある質問
Q1. 家賃保証会社を使えば、滞納は100%回収できますか?
A. 保証限度額(通常、月額賃料等の12〜24ヶ月分)の範囲内であれば、滞納された家賃は全額カバーされます。限度額を超える分や契約上の対象外費用は自己負担となる場合があります。
Q2. 外国人入居者は本当に滞納が多いのですか?
A. 公的な調査では、外国籍であることと滞納率の高さに明確な相関は確認されていません。不安の背景には、連帯保証人確保の難しさや言葉の壁への懸念があります。
Q3. 保証会社はどこを選べばいいですか?
A. 国交省の「家賃債務保証業者登録制度」に登録されている業者は、一定の業務基準を満たしていることが公表されているため、選定の目安になります(登録は任意制度です)。
Q4. 保証会社を使えば連帯保証人は不要ですか?
A. 契約の組み方によりますが、保証会社の利用を条件とすることで、連帯保証人を確保しにくいケースでも入居を進めやすくなります。
まとめ
- 家賃保証会社の代位弁済は、保証限度額(月額賃料等の12〜24ヶ月分が目安)の範囲内で家賃を全額カバーする仕組み
- 外国人入居者の滞納率は日本人とほぼ同水準。不安の正体は「滞納リスク」より「連絡・回収のしやすさ」への懸念
- オーナーの対策は①保証会社の利用必須化 ②多言語対応 ③緊急連絡先の確保の3点
保証会社選びや契約条件は個別の物件・入居者によって異なるため、最新の制度・各社の保証内容は公式情報でご確認ください。
Disclaimer
本記事は情報提供を目的としており、個別の契約内容や保証の適用可否を保証するものではありません。制度の運用は改正される場合があります。最新情報は国土交通省・各保証会社の公式発表でご確認ください。執筆者はキム書士(行政書士試験 受験中・未登録)です。


