「特定技能には1号と2号があるらしいけど、何がどう違うの?」——外国人材の受け入れを検討する企業からも、当事者である外国人本人からもよく聞かれる疑問です。この記事では、1号と2号の違いを一覧で整理し、2号へ移行するための要件を解説します。
※ 本記事の情報は2026年7月時点のものです。実際の運用基準や最新情報は出入国在留管理庁の公式窓口へ確認してください。
1号と2号の違い一覧
特定技能1号と2号は、同じ「特定技能」という枠組みの中でも、在留条件が大きく異なります。
| 項目 | Specified Skills 1 | Specified Skilled Worker (ii) |
|---|---|---|
| 在留期間 | 通算5年が上限 | 更新に上限なし(無期限に更新可能) |
| 家族帯同 | 原則不可 | 配偶者・子の帯同が可能 |
| 支援義務 | 受入機関に生活支援義務あり | 支援対象外(自立した技能者として扱われる) |
| 技能水準 | 相当程度の知識・経験 | 熟練した技能 |
もっとも大きな違いは、在留期間の上限と家族帯同の可否です。2号は「上限なく日本で働き続けられ、家族も呼べる」在留資格であり、1号よりも長期的なキャリア形成を前提とした制度になっています。
2号の対象分野(介護はなぜ対象外か)
2023年(令和5年)の閣議決定による対象拡大により、現在は「介護」を除く特定技能1号の対象分野(11分野)すべてに2号が設置されています。
「介護分野だけ2号がないのはおかしいのでは」と思われるかもしれませんが、これはネガティブな話ではありません。介護分野には、国家資格(介護福祉士)を取得することで、より上位互換の在留資格である「介護」へ移行できる専門ルートがすでに用意されているためです。この在留資格「介護」も、在留期間の更新に上限がなく家族帯同が可能なため、実質的に特定技能2号相当、あるいはそれ以上の長期在留の道が別途確保されています。
1号から2号への移行要件
特定技能2号への移行は、誰でも自動的にできるわけではなく、次の要件を満たす必要があります。
- 特定技能2号評価試験(または技能検定1級)に合格すること
- 実務経験を積んでいること(分野によって内容は異なる。例:建設分野では班長・指導者として複数人を監督・指導した実務経験が求められる)
つまり、単に「1号として5年働けば自動的に2号になれる」わけではなく、試験合格+現場での指導的な実務経験の両方が必要になる点に注意が必要です。
2号になるメリット
- 在留期間の上限がない(更新を続ける限り日本で働き続けられる)
- 家族(配偶者・子)を日本に呼べる
- 在留期間が永住許可の要件に算入できるため、長期的な永住への道が開ける
人手不足が続く分野において、企業側にとっても「長期的に技能者を確保できる」という大きなメリットがあります。
よくある質問
Q1. 特定技能1号から2号へは誰でも移行できますか?
A. いいえ。各分野の特定技能2号評価試験(または技能検定1級)への合格に加え、分野ごとに定められた実務経験(監督・指導経験等)を満たす必要があります。
Q2. なぜ介護分野には特定技能2号がないのですか?
A. 介護分野には、国家資格(介護福祉士)取得により在留資格「介護」へ移行する別のルートが用意されているためです。長期在留・家族帯同はこちらの資格で実現できます。
Q3. 2号になると家族を呼べますか?
A. はい。特定技能2号は配偶者・子の帯同が可能です。1号は原則不可です。
Q4. 2号は在留期間の上限がないというのは本当ですか?
A. はい。特定技能2号は更新に上限がなく、要件を満たす限り無期限に更新が可能です。
まとめ
- 特定技能1号と2号の最大の違いは在留期間の上限と家族帯同の可否
- 2号は現在、介護を除く11分野すべてに設置されている
- 介護に2号がないのは「不利」ではなく、在留資格「介護」への専門移行ルートがあるため
- 1号から2号への移行には試験合格+実務経験の両方が必要
自分の分野の具体的な試験内容・実務経験要件は、最新の公式ガイドブックで必ず確認してください。
Disclaimer
本記事は情報提供を目的としており、個別の在留資格の許可を保証するものではありません。制度の運用基準は改正される場合があります。最新情報は出入国在留管理庁の公式窓口でご確認ください。執筆者はキム書士(行政書士試験 受験中・未登録)です。


